団体の活動を知ってもらうには

活動していることを多くの人に知ってもらい、賛同してもらうことは市民活動をしていく上で欠かせません。すばらしい活動をしていても、それを伝えていかなければ活動は広がっていきません。「広報すること」は「活動すること」と同じくらい重要なことです。

活動を伝える方法としてまず思い浮かぶのは、イベントを実施して集客することです。
そこで、「誰に」「何を」伝えたいか(対象、ターゲット、目的、テーマ)、「どうやって」伝えるか(広報ツール、広報戦略)を考えます。

◆思わず手に取るチラシを作ろう!

 *ウェブ上だけで宣伝する場合でもチラシ状のものは必要。

① まずは企画ありき。いきなり書き始めない、パソコンに向かわない

・イベントの目的、テーマ、対象者、講演会なら講師について団体内で十分検討し、行き違いがないように共有する
・対象者が参加したくなるようなタイトル、対象者が参加しやすい日時や場所を決める。
 ここで活きるのが日頃からのリサーチ!
 届けたい相手のことをよく知ることが大切です。
 タイトル選びは集客の重要な要素です。
 ゴールが見える、自分が対象だとわかる言葉を!

  ・新聞で時代の流れを読む
  ・電車の中吊り広告や街の看板、雑誌などで対象者に響く言葉を探る
  ・同業の団体や他地域の講座を研究したり実際に参加してみる
  ・以前実施したイベントのアンケート結果を分析する
  ・定員、参加費、申込み方法などを決め、主催や問合せを確認する

② 手にとってもらえるチラシづくりのポイント

・基本はA4を縦に使い、参加者にとって必要な情報を目立たせます。
・タイトルは上部1/3の位置に。チラシラックに入れられると下半分は隠れます。
・文字のフォントや大きさも対象者を意識して選びます。
・あれもこれもと情報を載せすぎない。
・チラシは持ち帰りが可能なので、裏面も有効に使います。

③ ポスター

ポスターは通りすがりの人にアピールできます。チラシ裏面の情報から抜粋して必要最低限(いつ、どこで、何を)を表面に載せ、詳細はチラシやQRコードへ誘導する方法もあります。

◆チラシを作ったら広報しよう! より多くの人に情報を届け、新しいつながりを作ろう!

人によって見る広報媒体が異なるので、対象者によって広報のしかたを変えましょう。

・ターゲットが行きそうなところにチラシをまく:公共施設に置くだけでは不十分です。
・市報など公的な広報紙に載せる:広く市民に行き渡ります。
・ホームページやブログに載せる:日々の活動も知ってもらえて団体への信頼度が上がります。
・メールマガジンで知らせる、今までの参加者にダイレクトメールを出す
・フェイスブックやツイッター等のSNSに載せる:できるだけ多くの人にシェアしてもらいます。
・プレスリリースをする:新聞(全国紙、地方紙、地域のタウン紙やミニコミ紙など)やテレビ・ラジオに情報を流します。

(・まずは記者に理解してもらう。毎日たくさんのプレスが届く中から取捨選択されるために、A4用紙1〜2枚に完結に情報をまとめる。
・リリースの目的を、イベントの告知なのか、取材依頼なのか、特集記事の作成なのかをはっきりさせる。)

・あすぴあホームページのイベントカレンダーに載せる *あすぴあ登録団体になる必要があります。
・東京ボランティア・市民活動センターのイベントページに載せる
・口コミ:知っている人に誘われるのが一番効果的
・ポスティング:チラシは最後の1枚まで無駄にしない
★最後の決め手は担当者の熱意と努力です。最後まであきらめずに広報宣伝を!

◎団体の活動を知らせる方法は、他にも、会報やニュースレターを定期的に発行する、団体リーフレットを作るなどがあります。

① 会報やニュースレター
 最初は数ヶ月に一度とかイベント終了後の報告等の形でも十分です。
 活動が活発になり、編集担当者を定められるようになれば、隔月や毎月に頻度を増やしていくと、楽しみに待つ固定読者を得ることにつながります。
 また、イベント参加者にその後も継続して送付することで、団体の良き理解者になってくれるかもしれません。

② 団体リーフレット
 経費はかかりますが、団体の活動を恒常的に知らせることができます。
 まとまった枚数を作成し数年間使うことになりますので、団体内で十分検討し合意した上で作ります。

〈参考〉
◆東京ボランティア・市民活動センター機関誌『ネットワーク』2016年 6・7月号「あすマネ〜広報って何?〜」および2017年2月号「あすマネ〜たくさんの人に活動を知ってもらうには?〜」
◆平成29年度あすぴあ市民活動パワーアップ講座「心に届くチラシと広報戦略」(講師:坂田静香氏)
◆月刊『ガバナンス』2016年2月号別冊付録「カリスマが教える!人が集まる 講座・イベントづくり」(NPO法人男女共同参画おおた理事長(当時)坂田静香 著)
◆NPO法人小平市民活動ネットワーク『市民活動ハンドブック◇小平版◇』2007年5月発行